ダム三大形状を完全収録
巨大ダムがどのようにつくられたのかがわかるドキュメンリー
さらに現在の姿も収録
日本の戦後復興は、巨大ダムの建設から始まった、と言っても過言ではないでしょう。
巨大ダムの多くは何十年も前につくられましたが、当時そこには、わが国最先端の土木技術が投入されました。膨大な時間のかかるダム建設に、「自然」と格闘しながらも、「自然」に抗うことなく、「自然」を巧みに利用しながら、人々はダムを着実につくり上げていきました。しかし、あの当時の巨大ダムがどのようにつくられ、どんな土木技術が使われたのかは、人々の目に殆ど触れることなく、埋もれたまま今日に至っております。
この映像を見ながら、もう一度当時の巨大ダムが出来上がっていく建設現場を掘り起こして、その一コマ一コマに込められた巨大技術と人々のダムづくり魂の下に、ダムづくりの現場に没入してみてはいかがでしょうか。巨大ダムが出来るまでを実感できるビデオです。
重力式コンクリートダム
奥只見ダム建設記録
『豪雪に築く 奥只見ダム建設の記録』
1962年完成作品 41分
【所在地】新潟県魚沼市/福島県南会津郡桧枝岐村
【河川】阿賀野川水系只見川
【ダム型式】重力式コンクリートダム
【堤高】157.0m
【堤頂長】480.0m
【堤体積】1,636,300m3
【流域面積】595.1km2
【湛水面積】1,150.0ha
【総貯水容量】601,000,000m3
【有効貯水容量】458,000,000m3
【事業者】電源開発
【発電所】奥只見発電所(560,000kW)
【施工者】鹿島建設
【着工年/竣工年】1953年/1960年
【重力式コンクリートダムとは】
重力式コンクリートダムは水の力をダムの重さで支えます。それゆえに大量のコンクリートを必要とします。奥只見ダムでは、コンクリートの材料となる膨大な量の砂利や砂などの骨材を、建設現場近くの原石山から原石を採取し、ダムサイト近くにプラントを設置して、製造しました。
アーチ式コンクリートダム
奈川渡ダム建設記録映画
『梓湖』
1970年完成作品 30分
【所在地】長野県松本市
【河川】信濃川水系犀川
【ダム型式】アーチ式コンクリートダム
【堤高】155.0m
【堤頂長】355.5m
【堤体積】660,000m3
【流域面積】380.5km2
【湛水面積】274.0ha
【総貯水容量】123,000,000m3
【有効貯水容量】94,000,000m3
【事業者】東京電力
【発電所】安曇発電所(623,000kW)
【施工者】鹿島建設
【着工年/竣工年】1961年/1969年
【アーチ式コンクリートダムとは】
アーチ式コンクリートダムは水の力をダムの両岸及び底部に分散させて支えます。それだけに両岸のダム岩着部と底部の岩盤は強固で安定していなければなりません。奈川渡ダムは梓川の渓谷をアーチ曲線で結び、美しい景観を見せています。
ロックフィルダム
高瀬ダム建設記録映画
『あけゆく谷間 〜高瀬川再開発の記録〜』
1979年完成作品 37分
【所在地】左岸:長野県大町市
【河川】信濃川水系高瀬川
【ダム型式】中央土質遮水壁型ロックフィルダム
【堤高】176.0m
【堤頂長】362.0m
【堤体積】11,586,000m3
【流域面積】131.0km2 【湛水面積】178.0ha
【総貯水容量】76,200,000m3
【有効貯水容量】16,200,000m3
【事業者】東京電力
【発電所】新高瀬川発電所(1,280,000kW)
【施工者】前田建設工業
【着工年/竣工年】1969年/1979年
【ロックフィルダムとは】
ロックフィルダムは岩や砂利、粘土など天然の素材から構成されています。中心部はコア材と呼ばれる粘土質の材料が使われ、このコア材が水が漏れない遮水壁の役割をします。高瀬ダム近くには天然の材料があり、これらを利用してつくられました。高瀬ダムは今では美しい風景の一部として自然の中に溶け込んでいます。
この作品の映像及び音声は、作品完成当時のままを使用しています。
企画:株式会社エイム
協力:東京電力ホールディングス株式会社/一般社団法人記録映画保存センター